Dynamics 365のブログ
2017.10.03

Dynamics 365 を営業で活用するシナリオ

Dynamics 365 を理解 [More]

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Author: Takafumi Noguchi
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Dynamics 365を導入する目的が明確になり、各部署の協力を得て、導入後のフォロー体制まである程度イメージできるようになりました。
さて、Dynamics 365 を導入することが社内で決定事項になり、メインで利用する営業メンバーに、Dynamics 365 を利用し始めたイメージを伝える必要があります。

Dynamics 365 の機能により何が実現可能であるかは、これまでの記事でお伝えしましたが、その機能をもし営業が実際に使ったら、何が変わるのか?どんな風に営業活動が行われていくか、そのイメージを伝えることはできるでしょうか?

そこで、今回は Dynamics 365もし営業活動の中で活用したら、にフォーカスしたシナリオをご紹介します。以下のようなシナリオは、営業場面で起こり得ることでしょう。ぜひ現場の活動でも当てはめてみて、CRMがどのような場面で必要になるかをイメージしてみてください。

 

目次

  • 営業ではどのような場面でDynamics 365を使うのか?
    • 【1】 リードの管理(見込みのある顧客との営業活動)
    • 【2】 見込みのある顧客の管理(リードから営業案件へ)
    • 【3】営業案件のクローズと請求書の作成

営業ではどのような場面でDynamics 365を使うのか?

今回は、営業活動で Dynamics 365 を活用したシナリオについて記載します。導入するアプリケーションを、Dynamics 365 for Sales として、そのアプリケーションで Dynamics 365 の機能を活用したらどのような営業活動になるのかをイメージしていただければと思います。

 

今回のシナリオでは、以下のような営業活動の流れに沿っていきます。

   【1】リードの管理(見込みのある顧客との営業活動)

   【2】見込みのある顧客の管理(リードから営業案件へ)

   【3】営業案件のクローズと請求書の作成

 

【シナリオの登場人物】

  1. 営業A
  2. 資産家B

 

【1】 リードの管理(見込みのある顧客との営業活動)

営業Aの所属する株式会社Xが協賛する商材Z 投資セミナーにて。

資産家Bは、セミナーに参加された経緯を確認すると、「資産運用のため 商材Z を選択したいが、どうすればいいか」という状態。そのため、名刺交換をして、現在の業界の傾向と商材Z 投資のメリットデメリットについて、営業Aと別の機会で話すことでアポをとりました。

営業Aは自社に戻り、Dynamics 365 for Sales を使い、リード情報に、資産家Bとの会話、名刺情報を入力しました。さらに、次回アポの日付を入力し、これによって自分のカレンダーにアポの日付と待ち合わせ場所が同期されました。アラートは30分前に設定される状態になっています。

 

後日、資産家Bより電話がかかってきました。

そこで、営業Aは、セミナーでは聞き出せなかった
  ・融資先の銀行の情報や会社の経営状況
  ・どのくらいの利率で運用したい
などの要望を聞き出すことができました。

これらの要望をリードのメモ機能を使って、忘れないようにすぐ電話の内容と時間、資産家Bの温度感などを記録しました。

資産家Bとのアポの 30分前に、待ち合わせの場所にてタブレットPCを開く営業A。資産家Bが話していた内容を Dynamics 365  のリード情報より再確認して、自社の商材Zをどういったコンセプトで紹介するかシミュレーションしていました。

やがて、資産家Bが待ち合わせ場所に到着。要望を再確認して、自社の商材Zの紹介を行いました。メリットデメリットも十分に話し、120分ほど会話をして、その日は終了しました。

資産家Bは営業Aのプレゼンをとても気に入り、「ぜひ次回は 商材Z を投資した場合のシミュレーションをしたい」とのことでした。そのため、自社に戻り Dynamics のリード情報を開き、この顧客情報を 「見込みあり」 としました。

 

【2】 見込みのある顧客の管理(リードから営業案件へ)

Dynamics 365 で見込みがあると判断されたリードは、そのリード情報を元に、会社情報、個人情報、そして提案した商材Zに関する営業案件が自動的に作成されます。

営業Aは、資産家Bと会話した内容を営業案件に記録して、次のアポイントメントの日付を決めます。その前に、商材Zを投資した場合に、10年~30年でどれくらい資産が増えるかをシミュレーションした結果を資料として作成しました。その資料を忘れないように、Dynamics 365 の 資産家B 会社情報に添付ファイルとしてアップロードしておきます。

また、シミュレーションの結果を元に、投資することに前向きであれば見積書を渡す予定でした。Dynamics 365 の営業案件より「見積書」を作成して印刷しました。これで、次回の商談の準備は万端です。

商談当日、資産家Bは営業Aが用意したシミュレーションや運用情報を確認します。資産家Bは投資する気持ちが固まり、見積書の依頼を営業A に依頼しました。

準備した見積もりを見せると、資産家Bから 「御社の別の商材X も併せて投資すると、いくらになるだろうか?」と質問が。

営業Aは慌てることなく、タブレットPCの Dynamics 365 営業案件から、商材X を提案している商品に追加して、再度見積書を作成します。
資産家Bは、その見積りを確認して、「ぜひ商材Zと商材Xの両方を投資したい」ということが決まりました。後日、契約に必要な書類、融資の準備を完了できる日を設定し、契約日のアポ日を設定していきます。

自社に戻り、営業案件を「受注」にステータスを変更。請求書を作成して、契約に向けた準備を整えました。

 

【3】営業案件のクローズと請求書の作成

融資についての状況を資産家Bに伝え、無事資産家Bから契約書にサインをいただくことができました。契約成立です。
さっそく営業Aは、Dynamics 365 で「受注」のステータスになった営業案件を開き、請求書を作成します。そしてその請求書を印刷して、投資家Bに郵送しました。

数日後、投資家B からの入金を確認したので、営業Aは Dynamics 365 の請求書を「支払い済み」というステータスに変更。営業案件をクローズとして、1つの商談を終えました。

 

・・・・

もし営業活動で、商談開始からクローズまで Dynamics 365 を活用したらというシナリオでした

 

シナリオの中では、Dynamics 365 for Sales の以下の機能を活用していました。
・ リードの作成と活動の管理
・ カレンダーや地図との連携機能
・ リードから会社情報や商談情報の自動作成
・ 営業案件から見積や請求書の作成

もしこの後、Dynamics 365 for Customer Service を利用するシナリオであれば、
「サポート案件」として、資産家B のアフターケアをカスタマーサポートのメンバーに引き継ぐ流れとなるかもしれません。

 

各企業によって、営業のスタイルや扱う商材は異なりますが、自社の営業活動を元に、
「もし Dynamics 365 を活用したら、どのような営業活動となるか?」をシナリオ化してみてください。

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