Dynamics 365のブログ
2017.11.16

Dynamics 365 の営業機能を活用してみよう

Dynamics 365 for Sales

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Author: Takafumi Noguchi
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これまで管理者向けの機能についてご説明してきましたが、これからは営業およびマーケティング向けの機能についてご紹介したいと思います。

 

まず、Dynamics 365 for sales では、営業向けのエンティティとマーケティング向けのエンティティがそれぞれ既定で用意されています。ビジネスのステージにより、マーケティング活動を行い潜在顧客の獲得に注力するか、それとも潜在顧客に対して営業活動を行い、契約まで営業プロセスを進めていくかにより、利用するエンティティが異なってきます。

 

Dynamics 365 をはじめとする SFA (営業支援システム) が優れている点は、このマーケティング活動から営業活動までのプロセスが一貫して行えること、顧客データが連動しており、分析も細かく行えることでしょう。

 

それではまず、営業に関するエンティティについて触れていきましょう。
営業活動を行う際、Dynamics 365 のエンティティは主に下記を利用します。(※リードについてはマーケティングでも利用されます)

  • リード
  • 取引先企業
  • 取引先担当者
  • 営業案件
  • 競合企業
  • 活動
  • 目標管理
  • 見積もり
  • 受注
  • 請求書

 

Dynamics 365 の画面はこちらです。

例えば、Dynamics 365 を利用した営業活動としては、このような業務の流れになることが想定できます。

 

シナリオ

1. 交流会やセミナー開催で名刺交換をした潜在顧客リストが自社に存在し、そのリストの情報と名刺交換時に行った会話の内容を Dynamics 365 のリード に記録します。

そのリード情報はリード (潜在顧客) として管理され、電話やメール、実際に会った際の会話が、リードの活動として記録されていきます。

 

2. 潜在顧客リストから複数のリードを作成して管理し、潜在顧客へアプローチを行います。架電により自社の製品やサービスに興味を示す顧客に対してアポイントをとります。

この時点で、顧客は見込みありと評価され、訪問後の情報をリードから作成した営業案件 へ入力していきます。残念ながら興味をもたれない顧客は見込みなしと評価をし、その評価理由を追記してしばらく潜在顧客としてのアプローチすることを保留とします。

 

3. 見込みありと評価された顧客は営業案件にて管理されます。リードから作成された際に、自動的に取引先企業と取引先担当者の情報も作成されているため、企業情報について調査した内容を記載したり、企業のメイン担当者が複数存在していた場合に、企業に紐づけて管理することができるようになります。

商談においては、業務プロセスフローにおいて、営業活動を標準化することが可能です。業務プロセスフローに設定されている商談ステップを一つずつ進めていき、商談の温度感や確度を高めていきます。

また、リードの情報は営業案件 に紐づいているため、潜在顧客から見込み客になった経緯や、営業が行った活動を時系列で確認することが可能です。

 

4. 見込み客となった顧客と商談を進めていくと、自社製品に大変興味を持ち、ぜひ導入したいとお声がかかるとします。そこで、見積もりが必要になるのですが、Dynamics 365で作成している製品リストと価格表を元に、見積もりを作成します。

 

ただ、今回の商談にて競合企業からのオファーもあるということを、前回の商談で聞くことができ、営業案件にその記録をしていたことを思い出しました。

競合企業の見積もりよりも良い条件を出し、商談を有利に進めるためにディスカウントされた見積もりを隠し玉として準備することが必要かもしれません。

そこで、価格表にディスカウント率を入力して、見積もりを2つ準備して商談に望みます。商談後、ディスカウントした見積もりのおかげで3年利用の契約が確約となりました。商談後、営業案件のレコードに商談情報を入力して、見積書 から受注のレコードを作成します。

 

受注 のレコードには、発送日や発送条件、ディスカウント率などを記載します。その後、その 受注 を元に請求書のレコードを作成します。請求書レコードの情報をもとに、Wordテンプレートで作成された請求書をダウンロードして印刷、その請求書を顧客へ提出します。

 

数日後、顧客からの支払いを確認後、請求書 のレコードを完了にします。これでこの営業案件は完了となるため、受注としてクローズとして、営業案件をクローズします。

いかがでしょうか? Dynamics 365 の営業関連エンティティを最大限活用すると、普段の営業活動をすべて記録に残すことが可能ですし、それが Dynamics 365 for sales を構成したその日から利用可能になるのです。今すぐにでも使ってみたいと思いませんか?

 

それでは、上記で記載したシナリオを、Dynamics 365 でどのように設定していくかについて、次の記事で詳細に説明していきます。

 

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