今回は、Dynamics 365 の計算フィールドについて簡単にご紹介していきます。
計算フィールドについて
計算フィールドは、Dynamics 365 のフィールドの種類で、以下のデータ型のフィールドで利用することができます。
- 1 行のテキスト
- オプション セット
- 2 つのオプション
- 整数
- 10 進数
- 通貨
- 日付と時間
計算フィールドを使うことで、If Else の条件によりフィールドの値を変えたり、関数により計算したり、ルックアップフィールドを介して関連性のあるエンティティのデータを取得することができるようになります。
また、計算フィールドで値や条件をセットすると、その設定はすべてのレコードに対して即時反映されます。オンデマンドプロセスのように手動ですべてのレコードに設定を反映させる必要がないのでとても便利です。
計算フィールドを作成
フィールドの新規作成画面に移動します。「データの種類」に上述したどれからの型を選び、「フィールドの種類」で “計算”
を選択します。すると「編集」というボタンが表示されます。このボタンをクリックすると、自動的にフィールドが作成されるので、「表示名」や「名前」は先に入力してクリックします。
「編集」をクリックすると、ポップアップが表示されます。ここで条件や値をセットします。
条件を設定
「条件の追加」をクリックすると、条件を設定できます。「エンティティ」でエンティティを選択します。計算フィールドを作成するエンティティにルックアップフィールドがあれば、関連するエンティティのフィールドを利用することも可能です。
ここでは “現在のエンティティ” にしておきます。「フィールド」は選択したエンティティのフィールドを選択でき、「演算子」で = や >、NULL などを設定、「種類」では “値” もしくは “フィールド” を選択できます。
条件を設定したらチェックボタンをクリックしてください。
値を設定
「操作」により値を設定できます。「アクションの追加」をクリックします。この場合、上記で設定した条件が TRUE なら、この操作を行うということになります。ここでは = の後に、関数やフィールド、もしくは値を定義できます。
利用できる関数
ここで利用できる関数については以下を参照にしてください。
ここではテキストを入力しました。チェックボタンをクリックします。
別エンティティのフィールドを参照
「その他」(Else)の値として、別エンティティのフィールドの値をセットしてみます。「その他」を展開して「操作」から「アクションの追加」をクリックします。
営業案件に関連する「取引先担当者」(parentcontactidp)を利用します。
= に 「取引先担当者」フィールドの名前 parentcontactidp と ドット ( . ) を入力します。すると「取引先担当者」フィールドが候補として出てきます。
ここでは「氏名」を選択してチェックボックスをクリックしました。
このように、(取引先担当者)氏名 が設定されていることがわかります。
あまり意味のない設定になっていますが、とりあえず設定しました(笑)保存して閉じます。結果を確認してみましょう。
他のシナリオについては技術情報にも記載があるのでご参照ください。
(最近、マイクロソフトのドキュメントは画像付きで読みやすくなってきたなと思います。この改善はとても助かります。)