前回までの記事では、インポート用のテンプレートを利用してデータをインポートする処理についてご紹介しました。この方法は、初期データをインポートする際にとても便利な機能になります。そして今回は、テンプレートを利用するのでなく、作成したビューをもとに、Excel Online で動的にデータをインポートする方法について記載していきます。
なお、Excel Online で動的に編集する際、ローカルPCに Excel クライアントがインストールされている必要はありません。
事前にビューをつくっておく
Excel Online で動的にデータをインポートしたいエンティティを開いて、すぐに処理することも可能ですが、Dynamics 365 に5000件以上のレコードが格納されている場合、処理に時間を要することになります。そのため、事前にビューを作成して、そのビューに表示されるレコードを編集、もしくは新しいレコードを追加する方法をご紹介します。
ビューはシステムビューと個人用ビューの2種類がありますが、柔軟性を考慮して、個人用ビューを作成します。画面右上の「高度な検索」をクリックします。
「新規」ボタンをクリックして新しいビューを作成しましょう。
フィルター条件を設定します。ここでは、以下のような条件としました。
次に、「列の編集」をクリックして、表示させる列を選択します。選択された列が Excel Online でのインポートで値を編集、追加できるフィールドになるので、必要な列を選択します。必要な列にチェックを入れたら、「OK」をクリックします。
表示させる列の順番を変更したら、ここでも「OK」をクリックします。
「上書き保存」をクリックして、ビューの名前を設定後「上書き保存」をクリックします。
これで個人用ビューが作成されました。
Excel Online でデータのインポートを行う
それでは、取引先企業を開いて、先ほど作成したビューを使いましょう。
ビュー一覧を開くと、「自分のビュー」に先ほど作成したビューが表示されていることがわかります。そのビューをクリックします。
すると結果がフィルター条件に合わせて絞られました。早速、Excel Online で編集します。メニューから「EXCEL にエクスポート」の ▼ をクリックして、「Excel Online で開く」をクリックします。
Excel 編集画面になりました。各列に必要な値を入力していきます。さらに新しい企業も追加します。
取引先企業名:株式会社エクセルインポート
代表者番号:029-186-6930
郵便番号:305-0062
住所:茨城県つくば市赤塚5-9-4
すべての編集と追加が完了したら、「変更を DYNAMICS365 に保存」をクリックしてデータをインポートします。
インポート用にデータが送信されるので、インポート処理の状態を確認して完了したら結果を確認します。
以下のようにレコードが更新されています。
このように、Excel でデータを管理するように、Dynamcis 365 ではレコードの追加や更新を行うことができます。
便利機能になるので、ぜひ使いこなしてみてください。